『透明金属が拓く驚異の世界 不可能に挑むナノテクノロジーの錬金術 (サイエンス・アイ新書)』感想
透明金属と銘打っているが、そもそも金属と半導体と不導体とは何かなどの話から始まって、透明金属(透明伝導性酸化物)の話につながっていく。また、材料の実際の用途にも所々で触れている点がいいと思った。
ちょっとした脇道としてのコラム(本文でガラスの色について触れた辺りで宝石の色について解説するなど)も充実しているのも。
説明は、この手の新書によくある通り数式などは一切出てこない。なおかつ文体が語りかけるような敬体でやさしげにしているるものの、少し難しいような気もする。バンドギャップとか軌道の話とか。(中高生基準)
材料科学、材料工学に興味あればぜひ。という感じで。
第七章はiPad3に使われるIGZOに繋がる話だよな、とか思いながら読むと楽しい。
※IGZOも細野教授の発明。
http://www.titech.ac.jp/topics/news/detail_2923.html?id=topics
細野秀雄教授
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%B0%E9%87%8E%E7%A7%80%E9%9B%84