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人生のログ(にしたい)。本のメモや感想を中心に。

『ゼンデギ』

 

ゼンデギ (ハヤカワ文庫SF)

ゼンデギ (ハヤカワ文庫SF)

 

 期間:6/30〜7/3 ★★★★★

 

久々のイーガン。イーガンのよさは圧倒的なディティールとそれによる説得力だと思う。

あとがきにもあるように、『ディアスポラ』や『万物理論』の系列というより『順列都市』の系列ではある。テクノロジーのジャンルでいうと流行りの何とかラーニングみたいな類だし。

ネタバレをせずに感想を述べるのは難しいので投げる。まだ余韻から抜け出せていない。結末は何とも言えないのだけど、それを受け入れざるを得なさがある。

 途中途中でメタい表現がたぶんあって構成自体も入れ子になっているような気はするので後々読み返すと思う。

 

「すでに費やした時間を無駄にしないためだけに、自ら残りの人生をひとつのプロジェクトに縛り付ける必要はない」

「世界観すべてが最低最悪のサイエンス・フィクションで形成された人に話を通じさせる手段なんて、あるのだろうか?」