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人生のログ(にしたい)。本のメモや感想を中心に。

ドライブ旅行

ツイのオタクたちと2/25〜2/27にかけてレンタカーを借りて旅行した。初日に東京〜平等院関西空港天橋立と移動。二日目の朝に天橋立を観て、そのあとは京都市街に車を置いて夜は飲んだりした。三日目は豊郷へ行き、長野経由で帰った。

初日はほとんど移動で、借りた車がキューブなせいもあってか自分はここで体力の全てを使い果たした。道中の静岡のどこかで見えた海や四日市市あたりの工業地帯の景色がとても楽しかった。一昨年平等院に行ったときは鳳凰堂が改修工事中だったので、今回は鳳凰堂が見れてよかった。天気が悪くて枯れ木ばかりだと映えないなとは思ったけれど。関空まで行ってドイツ帰りのオタクを拾ったあとに天橋立近くの宿に泊まった。

二日目は天橋立を途中まで歩いたあと、山にモノレールで登ってよく見るあの景色を眺めた。上から眺めたときの景観は空が青かったらもっとよかったと思う。歴史的・文化的な扱われ方や地学的な出来方を知っていればもう少し面白かったのかもしれない。ぼくは虫瞰するほうが楽しかった。歩いているところと殆ど同じ高さの海が両側にあることがすごいと思ったし、もし次に行くことがあれば自転車を借りて向こう側まで行ってみたい。
そのあと京都市街に行き、宿に車を置いて、祇園四条のあたりでうどんを食べようとしたら閉まっていたり何やかんやあってそばを食べた。伏見のほうで日本酒をたらふく飲んで戻ってうどんすきを食べた。

三日目はけいおん!の聖地こと旧豊郷小学校(群?)に行った。素朴にいい建物だと思った。長野経由の帰路はPA・SAで降りたときにクソ寒かった。

ちなみに二日目はともかく三日目もあまり運転せずにほとんど後部座席で寝ていた。

雑感
ぼくはとりあえず海が見えればはしゃげるんだなあと思った。

祇園四条の辺り、外国人が多くて、周りから聞こえてくる言葉が中国語、韓国語、英語ばかりで、ここは日本なのかしらんと思った。こと”日本らしさ”の象徴として語られがちな(ぼくはそうは思わないけれど)場所が外国じみて感じられるというのはちょっと面白かった。海外旅行に行ったら観光地に日本人が多すぎて海外感が薄れるのに近いのかな。

日本酒は延々と(でもないが)ここで飲んだ。http://tabelog.com/kyoto/A2601/A260601/26007216/
「これぞ酒どころ!日本酒の生産量が多い都道府県トップ10 | KURAND http://kurand.jp/blog/2014/05/09/sake-todohuken-ranking-10
たとえば上の記事で京都府の生産量は2位だけれど、大手メーカーの超大量生産品でその量を稼いでいるのだろうしこのご時世にそんな生産量基準で酒処とか言われましても(工場化という意味での合理化への着手した時期がめちゃくちゃ早かったのだっけ)、だとか、伏見の女酒とかいうのも灘に便乗しただけじゃないの、くらいに思っていて、まああまりいい印象を抱いてなかったのだけど(後者は言いがかりくさい)、おいしい酒はおいしくて、その辺りの考えを改めた。全国のコンビニでもよく見る類のそれはクラスを上げてもまああれだったし、全体的にコスパはよくはないなと思いはしたけど。あとはパッと見の印象として純米酒特別純米が比較的少ない印象をもった。

けいおん!は実は当時ちょうどまさに高2病をこじらせていて(ハルヒらき☆すたの反動ともいう)見ていなかったので建物を見ても建物自体以外に思うところはなかった。例の部室の元ネタの会議室は、落書き可能な黒板と白板、だいたい当時〜1,2年後(?)の雑誌などが置いてあって魔境感があった。作品に思うところが何もないので、その場所に個人的に思い入れを持っていた人にしてみれば、聖地だ何だとポッと出の得体のしれない意味を上書きされて気持ち悪いオタクが乗り込んでくるのって何から何まで侵略なんじゃないのか、と思ったりもした。元が会議室だったからもしかするとあの部屋に思い入れのあった人は少なくて、それだけましなのかもしれないけれど。あと売店的なところに聖地巡礼で地域活性化!的な本が置いてあるのがメタいというか自己言及的で笑った。

個人的な反省点
・行きたい場所だとかを適当にぽんぽん言わない、何も考えずにあれもそれもと言わない
・疲れると独り言というか思ったことが全部口から出てくるので、疲れたら意識して黙る
・高速から一般道に降りるのに慣れる
(・体力をつける)

2月に読んだ本/観た映画まとめ

読んだ本が少ないので映画とまとめて書く。

・『量子力学1』 小出昭一郎
言うほど分かりやすくない気はする。
・『二十二分間の予言』 笹帽子
おれも肉骨茶食べたい。
・『BEATLESS長谷敏司
やはりボーイミーツガールは最高だし、幼馴染の親友と云々も最高だし、そして何よりお金は最高。
・『My Humanity』 長谷敏司
濃い。allo,toi,toiや父たちの時間はやばい。

途中の本
・『量子力学基礎』松居哲生
先生のおすすめということで買った。項が2つのときに、具体的な行列やベクトルや式を書いたあとにΣ記号やブラケットで書いていて、n個の和や無限個の和の話でも記号では躓かなくなるだろうなと思った。
この手の本で経路積分を取り上げているのと全ページのうち半分近くが付録なのがちょっと面白い。
・『量子論の基礎』清水明
昔はちんぷんかんぷんだったけれど今は綺麗だし(高度でない部分は)分かりやすいと思う。
・『量子力学2』小出昭一郎
一気に難しい。数表示(と第二量子化)と光の量子論と光子との相互作用は最低限理解したい。
・『SFマガジン700【海外篇】』 (ハヤカワ文庫SF)
着実に読み進めてはいる。如何せんアンソロジー形式はいまいち乗れないので読むのに時間がかかる。
・『固体物理学 上』G. グロッソ、 G.P. パラビチニ
・『固体物理学 中』G. グロッソ、 G.P. パラビチニ
前よりは部分的には着実に読めるようになっているしこの3月で読みきりたい。

映画
・「ウルトラヴァイオレット
子役の子が可愛かったらもう少し評価を上げてもよかった。ダクサスに似て憎たらしい顔を意識したにしても。
・「エクソダス 神と王」
予告で見たイミテーションゲームが観たいと思った。とりわけ悪いというほどではない。
・「沈黙の戦艦
セガールの表情は癖になりそう。
・「インソムニア
メメントインセプションインターステラーに比べると揺さぶられはしなかった。けどまあ面白い。
・「バットマンビギンズ」
「なんだこれ……最高じゃねえか……」

雑感
案の定、宣言するとその通りにやらなくなるらしい。色々他にやることがあるときにも結局それらにコミットしきれずに不毛に時間を浪費してしまうので、そういうときにこそ本を読んでいきたいと思った。



『BEATLESS』感想

2月に読んだ本まとめに一言書くつもりが思いの外長くなったので別ページにした。

ずいぶん積んであったのをようやく読んだ。某人の言及の仕方から割と堅いSFなのだと思っていたけれど、主要人物の年齢とそれに合わせた文体という意味でラノベっぽい。ヘヴィだけど(物理的に)。レイシア級にカギ括弧付きで口上をそれぞれ喋らせたシーンは正直、何やこれ…と思ったけど今は素直にサイコーだと思える。主要人物とレイシア級が(おおむね)(結果的に)1対1の対応をもつこと、非力な人間の命令で強力な道具であるレイシア級が動くことからローゼンメイデンとかFateとからしいとも思う。

思想が対照的なアラト、リョウ、ケンゴ、(エリカ・バロウズ)とそれぞれに対応するレイシア級を軸に話が進んでいくのが綺麗。
主にリョウのhIEへの嫌悪というか何だろう、道具であることを過剰に(?)意識していることが正直理解しきれてなくて、便利なら何でもいいし、アナログハックだろうと何だろうと人間らしさを感じることの何がいけないんだ……?と思いはした。あえて作中の人物のスタンスでいうとユカやアラトに近くて、これは自分が便利さとオタクコンテンツを享受するだけの消費者だからだろうとは思う。

とはいえ、完全に変わりきってしまった世界ではなく変わりゆく世界の話だし、変化に直面した人間のほうが保守的になるのはちょっとリアルだと思う。(保守的というのは単語の選択がちょっとよくない感じがする。hIEが人間の形をしているから過剰に反応している部分が大きいわけだし)
だからある意味われわれと同じ前世紀の人間であるエリカ・バロウズが徹底して開き直れているのかもしれない。自分の場合は単に想像力が欠如しているだけにしても。

一晩で一気に読み終えてしまうくらいには面白かった。

2月19日

グロッソ以下略
8章の途中くらいまで一応読み進めた。5章はLCAO法やOPW法くらいまでは分かりやすいけど、その後はいまいち掴めてすらいない。OPW法の困難をいかに取り除くかみたいな話っぽい気はした。7章8章は前に眺めたときは全くわからなかったが、今回は何を言っているかくらいはわかった。固定格子近似のもとで(パラメーターである核位置を動かして)得られた断熱面を決めて、核位置を動くようにしたときもその断熱面を核が動くと仮定するのが断熱近似らしいとか。三次元も一次元での結果を形式的にはそのまま拡張するだけとか。

・SF?
久々に旧友と会って楽園追放の話をしたときに「楽園追放は深い」「虚淵ガルガンティアサイコパスも何だけど「人」を描いてるんですよね「人」を」だとか言われてしんどくなって早々に切り上げてしまった。
(主に)テクノロジーによって人間や社会がどのように変化するかというのは、SFにおける非常にオーソドックスなテーマであって、虚淵氏の特異性ではないでしょう。楽園追放に関して言うと仮想世界、管理社会、人工知能、外宇宙、荒廃した世界等もろもろのよくある(そして魅力的な)設定をこれでもかとばかりにごった煮にガジェット的に盛り込んでるのがあまり好きじゃないので何だかなーという感じ。まあ面白いのだけどそれなら戦闘シーンとかアンジェラ・バルザックちゃんのケツとかに着目したい。

あと、長らく積んでいたBEATLESSを読み始めた。まだ100pくらいのところ。今のところローゼンメイデンっぽいという印象。





2月16日

2月16日といえば〜の日ですね、という具合の書き出しにしたかったのだけど、Wikipediaの項目を見たらフィクションのできごとの欄に目ぼしいことがなかったので諦めた。

一日のうちに何もしていない時間(本当に文字通り気がついたら1〜2時間経過している)が多すぎるので、一日の記録をつけようと思い立ったので書こうと思う。定期的に試みては三日坊主にさえなれずに終わっているのでは?という声は気のせい。

グロッソ・パラビチニ固体物理学をいい加減ちゃんと読むぞと決意した。4章の1電子近似と近似を越えての真ん中くらいにいる。ハートリーフォック方程式までのくだりはザボのおかげで形式的には難なく読めた。前の章で扱ったゾンマーフェルト模型はこれだけ簡単なのに単純金属を定性的に説明できてすごいとかいう論調だったのに対し、交換相関を取り入れてパワーアップしたはずのジェリウム模型の節は現実の系はこうはならないという但し書きが多くて笑った。まあ悪いのは模型じゃなくてハートリー・フォックの取り扱いだし、それでも偏極相とかウィグナー結晶とかが一応出てくることには出てくるし、そもそも前者と後者では議論しているレイヤーが違うのだけど。何というか論調に目を向けすぎる俗な読み方はよくないなと思う。

量子力学II(小出)は早くも断念しそう。10章の原子と角運動量の内容は、どちらかと言えば化学よりの人間だったら結果だけは知っていることだし、とくに抽象的でもないのだけど、なんでか難しい。目的からすれば11章と13章さえ読めればいいわけだから頑張りたい……。

艦これ、イベント期間中は再開しようと思う。あわよくば磯風。あわよくば初風。久しぶりに触ると、どの遠征でどういう編成にしなければならないかというのを全く覚えていなくて面倒だ。装備の切り替えも編成を変えるのも面倒だ。

(たしか14日だったと思うのだけど)ウルトラヴァイオレットを観た。金のかかったリベリオンとしか聞いていなかったからか、たしかに役者が多い!背景が豪華だ!金かかってそう!といった具合の見方しかしていなかった。終盤の戦闘はガン=カタらしかったし王道設定をガバガバにした感じなんかはたしかにリベリオンっぽいと思った。

『量子力学(I)』小出昭一郎 感想

ちゃんとした(?)量子"力"学の本をちゃんと読むのは初めてだったかもしれない。

1章はよくあるあれ。シュレディンガーの顔写真が若くてイケメン。
3章の演算子の固有関数や固有値だとかは最初から行列と対応させて読むほうが分かりやすい気がする。
4章の特殊関数は天下りに解として紹介される。球面調和関数は6〜8章全部に出てくるんだよな。とはいえ量子数lとmが何、Y^m_lがl^2とl_zの同時固有関数、昇降演算子でどうなるかくらいだけ分かっていれば困らないかしら。三次元調和振動子極座標で書くのは面白いと思った。
5章、散乱はほぼパス。トンネリングは2章とかでもよかったような。
6章が行列をいちいち具体的に書いてくれているのでわかりやすい。そういえばこの本だとヒルベルト空間は無限次元のものに限って言っているんだな。
7章、エネルギーの二次の摂動の導出はそういえば初めて見た。水素原子の分極の基底状態励起状態による違いは面白い。時間に依存する摂動法はII巻。変分原理のところは未定係数法を使ってくれないほうがわかりにくい。
8章、スピンを軌道角運動量の類推から導入しているのは、完全な天下りよりはわかりやすいような気にさせられるがちょっと不安になる。

量子論の基礎で批判しているような具合に進むごとに概念の修正を求められる、というわけではないけれど、継ぎ足し的に概念が導入されるのはちょっと読みにくいと思った。