『リスクを知るための確率・統計入門』
5章の損保数理入門は流してとりあえず読み終えたことにした。
一応本書は『弱点克服大学生の確率・統計』と『リスク・セオリーの基礎』のギャップを穴埋めするものとして想定されたらしい。
けれど『統計学入門』のような本と前者のような演習書の間にも(とりわけ演習不足マンには)ギャップはあって、むしろ個人的にはその穴埋めに役立った。ギャップはたとえば幾何分布、負の二項分布あたりの知識とか、密度関数の変換を息をするようにできることとか。『統計学入門』にも書いてはあるんだけど、こう流しがちな配置であったり具体的じゃなかったりするので、その辺りが強調されて具体的に書いてあって助かる。
あとキュムラントは便利だなとか、尖度の-3はそこから来てたのか!みたいなことも知れて面白かった。
理屈の上ではわかった積りになっているんだけど、具体的に計算しようとしたときに詰まりがちなのが解消される良書だと思う。